日本の食卓には欠かせない「お米」…。ごはんが炊き上がったとき、湯気の中から顔をのぞかせるつやっつやのお米を見ると、「おいしそう!」と思わずニヤリ…としてしまいう、お米が大好きな SATOMACHIコーディネーター瓜生です。
さて、ひと粒のお米(もみ)からどれくらいのお米がとれるかご存知ですか?
品種にもよりますが、大体500~700粒位、多いもので1,000粒になるものもあるそうです。これってすごくないですか!!
そんなお米…、私たちは店頭で購入し簡単に頂くことができますが、お米を育てるというのはとても大変なこと。春の苗づくりから始まり、田植え、田んぼの管理、秋の収穫まで、農家さんは常に自然と向き合い対話しながら、約半年間かけて育てます。その稲作が、もっと身近なところで誰でも体験できるようになったら、いろいろな発見があり、感性も豊かに、そして楽しくワクワクするような気持とともに暮らしも豊かになってくると思うんです!
そこで、「SATOMACHI」でも6年ほど前から「こけだま」に稲の苗を植えたらどんな風に育つのか、いろいろと試してきました。そして、誕生したのが「こけ田んぼ」。今年はその「こけ田んぼ」がキットとして登場したことで、より多くの方に「こけ田んぼ」を体験していただくことができました!
いろいろな思いがつまった「SATOMACHI」の稲作!2018年の成長の様子です!
4/中頃から ひと粒の芽吹き
(*ベストな状態は1㎜程度の芽が出たところで種まきなのですが、今回はちょっと長くなってしまった籾…)
5/10頃 「こけ田んぼ」になったこたち&バケツ稲3種も。
5玉兄弟の誕生!ワークショップだけでなく事務所や家などでも「こけ田んぼ」を育成開始。
たくさん苗が育ったので、「こけ田んぼ」だけでなくバケツ稲も……ということで、ここからは同時進行で!
田植えをして数日でしたが、水が緑色に・・・、なので、一度お水を抜いて新しいお水を入れました。
6/1頃 「こけ田んぼ」&「バケツ稲」
この時期の稲は、お水が大切!たっぷりめにして管理をしました。
6/30頃 「こけ田んぼ」&「バケツ稲」
7月上旬の「こけ田んぼ」&「バケツ稲」
水の管理がポイント!
7月 今年の夏の暑さはとても厳しく、植物にとっても過酷な夏でした!
ポイントは水の管理といったところでしょうか?田んぼやバケツの中と違って、「こけ田んぼ」は手のひらサイズなので、どうしても水はあがりやすく、乾燥してしまいがち。お水の管理が重要になってくると思います!
7月に入ると長期で家を空けてしまう機会も増えてきます。そんな時は、いつもよりお水をたくさん張って出かけるだけでだいぶ違います。その時だけお水を張る器を大きくしてもよいですね!
今夏、この暑さだけにみなさまもいろいろな工夫をしてくださったことと思います。
左から「いろいろ米」「あきろまん」「あさひ」「こしひかり」「総の米」
こちらでは、長さで言うと「あきろまん」が1番ですね。根の張り方もハンパないです!!
稲の花、みーつけ!!!
8月中旬の「こけ田んぼ」&「バケツ稲」
10月頃 「こけ田んぼ」&「バケツ稲」
暑かった夏が過ぎ、10月を迎える頃…いよいよ稲刈りの時期がやってきました!
「育てる」という体験を通して…
種もみから始まった稲作。はじめ、芽を出して細い苗をこけだまに植えるときは、あまりに頼りない稲を見ると「大きく育って!」と願いを込めて植えていましたのを思い出します。イネは強い植物といっても、田植えの頃の苗はまだまだ赤ちゃん苗。
植えたばかりの時は、強い日差しはきついかな?水は足りているかな?気になるものです。
私もいくつも「こけ田んぼ」を作りましたが、中には途中で育だたなくなってしまうこともありました。また、体験してくださった方からも難しかった…という声が届きました。お話を聞いてみると、やはり作ってはじめの頃の接し方が分かれ道なのかな…?という印象を受けましたね。。。
2.3週間たって元気な稲は安心ですね。そのころになれば、夏な太陽の日差しを浴びればぐんぐん伸びます。ただ、忘れていけないのは、たっぷりのお水!「こけ田んぼ」はどうしても田んぼ・バケツ稲から比べると、土の量も張っているお水の量も少ないので、思いのほかお水の管理はマメにしないと稲にとってはつらいかもしれません。
また、稲作は自然を相手に育てる産物だけに思いがけないことも起こります。その時、どうしたらいいかな?と考えるようになり、色々と工夫を凝らすようになるでしょう。「育てる」というちょっとした苦労を経験することで、きっと食に対する思いも変わってくると思います!
今年は、小学校の授業でも「こけ田んぼ」を取り入れていただき、その後の稲の生長・子どもたちが稲と関わっているときの様子を先生方から伺う機会がありました。そうしたお話の中から、子どもたちは「いのち」あるものと接し、お世話することを通して「周りへの気遣い」が自然とできるようになったり、「他者を思う気持ち」の芽生えが見られたりと、こどもたちの心の成長のきっかけになっているのかな……と感じました。
そして、私は稲作を通して、「おもてなしの心」につながる日本人の暮らしを少し感じることができたと思います。
その辺のお話は、また別のところでお話しますね。
2018年の稲作の記録…数か月にわたってのご紹介なので、長くなってしまいましたが、最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。
COMMENTS
コメントはまだありません。