OVERVIEW|私を食べてと思ってつくってる
2025年6月26日、「あえるひろしま#08」は、やさしく、あたたかく、人の心をほぐすお菓子を届けるoshino-sweets・おしのさんをゲストにお迎えしました。
お菓子づくりを「息をするように当たり前のこと」と参加者の真ん中で語るおしのさん。
「私を食べてと思ってつくっている」「100%自分を信じて後悔しない」など、自分らしさとまっすぐ向き合う言葉が参加者の心に深く残りました。
そのお菓子が美味しい理由は、味だけではなく、作り手のあり方にある——そんな気づきが静かに広がっていく時間となりました。
後半のグループワークでは、「桜の塩漬け」をきっかけに、季節や気持ちをとじこめる新しいおやつのかたちを妄想。
おしのさんの人柄に惹かれて集まった参加者たちの自由であたたかい発想が交差し、笑顔あふれる時間となりました。
- 開催日・時間:2025年6月26日(木) 18:30–22:00(交流会含む)
- 開催場所:ポートクラウド(広島県広島市中区基町5-44 9F)
- 主催:nextひろしま、SATOMACHI(株式会社和大地)
- ゲスト:吉川志乃(おしの) oshino-sweets
- 参加者数:31名(おしのさんファンを中心に、レストランやパン経営やお菓子の方など)
- イベントの目的:
SATOMACHIのイベントでも大人気のoshino-sweets。その魅力の源をみんなで探る。
息をするように、お菓子をつくっていた
おしのさんが「お菓子づくりが好き」と気づいたのは、お菓子を作り始めてから実はずっとあと。
それは、母親の「あなたは息をするようにお菓子を作っていたよ」という言葉からでした。
こどもの頃から、ただ“当たり前のように”お菓子をつくっていたそうです。
今でも悲しいときには、ケーキを3台焼いてしまうことも(笑)
そこには、「こうしなきゃ」がひとつもなく、“喜んでもらえたらなんでもいい”という、すがすがしい潔さがありました。
「私をたべて」から始まるものづくり
「味」だけでなく、「見た目」「名前」「雰囲気」も含めて、そのお菓子が「おしのさん自身」であること。
そこに迷いはなく、「私という存在まるごとを、好きになってくれたら嬉しい」と語る姿は、潔くも、愛おしいものでした。
参加者の多くが「人柄に惹かれて来ました」と語っていたのも、うなずけます。
そして、「おいしさとは何か?」という問いに対して、おしのさんが一貫していたのは
“100%自分を信じて全力を尽くすこと”。
それが「後悔しない」お菓子になり、食べた人の心に残るのだと、改めて実感させられました。
自分から抜け出して、自分を見つめる
「落ち込んだときは、上から自分を見るようにしてるんです」
おしのさんが語った“俯瞰”の感覚も、参加者の胸に深く残りました。
ネガティブな気持ちを無理に変えるのではなく、「本当の私ならどう考えるか」と少し離れて見てみる。
すると、ちゃんと戻ってくる場所が見えてくる。
強さではなく、しなやかさとしての“自己肯定感”が、じんわりと伝わってきました。
桜の塩漬けから広がる、あたらしいおやつのかたち
後半のグループワークでは、「桜の塩漬け」をテーマに、季節をとじこめるお菓子の妄想大会を開催。
「ナカトゥサクラドロップス」「青春のさくらタルト」「おしょっぱいプリン」「桜ミルク琥珀糖」「桜豆腐よう」「桜かき氷」など、参加者の発想は自由でユニーク。
“おしのさんに食べてほしいお菓子”を妄想する声もあり、一方通行ではない“味わいの対話”が生まれていました。
「ちょっと進んでみようかな」と思えたなら
誰かのまっすぐな姿にふれたとき、自分の中のやわらかい部分がそっと動き出すことがあります。
それは、自信とか正解とは少し違う、でもたしかにあたたかい何か。
もしあなたのなかにも、「自分のままで、ちょっと進んでみようかな」と思える気持ちが芽生えたなら、
それはもう立派なひとつの始まり。
今日の余韻が、あなた自身の“おいしさ”を見つける日々につながっていきますように。
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