SATOMACHI/さとまち

街中の自然を味わう仕掛けで、来を創る。

こどもも、おとなも、ゴミに夢中!!|あっ“たまる”比治山2019 ~スポGOMI 編〜

『枯れ葉がたまり、たき火であたたまり、未来への想いがたまる。そんな冬のone dayに。』

広島市とSATOMACHI(運営会社:和大地)が主催する「あっ“たまる”比治山」は、冬の比治山公園を楽しむ、スポーツGOMI拾い・たき火・エンガワ遊び・トークセッションのほっこりone dayとして開催しました。まずは午前中に開催したスポGOMIの様子をレポートいたします。楽しみながら綺麗にする、そんな一石二鳥の取り組みをみんなで楽しみました。

はじまるまえ ―ドキドキしながら比治山へ

車から降りたらさわやかな森の空気。鳥の声を聞きながら歩いて会場となる御便殿広場に入ると、テントやストーブが見えてきました…!
比治山には何度も来ているけれど、初めての雰囲気にワクワク。まわりからも、「すごい!キャンプ場みたい!」という声が聞こえてきます。
「街の中にこんないい場所があるなんてねー!」
うんうん、私も同感!思わず心の声が出そうになりました。

はじめまして、私は今回のイベントをレポートさせていただくウチトミです(高校時代は登山部)。
今回、2歳と0歳の息子たちを連れて参加させてもらいました。最初は眠さと緊張で固まっていた長男も、ベビーカーから降ろすとすぐに走り回り、落ち葉の山に突撃したり(それは着火式のための大切な山だから崩さないで~!)、焼き芋の準備を手伝わせてもらったり(新聞紙でお芋をまきまき。)、夢中になって遊びまわっていました。
あちらこちらで薪が燃える香り、ブースからはおいしそうな食べ物の香り。かっこいいアウトドアグッズを販売するお店や、季節柄、クリスマスグッズを販売するお店も並び、心躍ります。…良い場所だぁ!

「ゴミひろいは?」「スポーツだー!」ーいよいよスポGOMI

スポGOMIの参加者らしき人たちがどんどん集まってきました。
受付を済ませて整列したら、開会式がはじまります。ベビーカーに乗った赤ちゃん、お父さんお母さんに手を引かれた子ども、元気いっぱいの小学生、のりのりの大人たち、色々な世代が集まっていました。
今年は2回目の開催ですが、参加チームは昨年よりも増え、初参加の人も多いみたいです。

あったまる比治山の開会式。
大事なはじまりの儀式、「ファイヤー!!!」の合図で落ち葉の山に火をつけます。
ゴォー!と炎が燃え上がるのを期待していたけれど、意外とゆっくり、すこしずつ、炎が広がっていくのを皆で眺めました。
そうだよね、着火剤を使うわけじゃないものね。ゆっくりメラメラと火が大きくなっていく様子が、なんだかこのイベントにはちょうどいいかんじ。

着火式の後は、西江選手による選手宣誓。天までピシっと伸びた手がとってもカッコよくて、「わぁ、ほんとにスポーツなんだぁ…!」と、気持ちが引き締まります。
そして日本スポGOMI連盟・名古屋さんによるルール説明。
冊子を見ながらゴミ分別の種類を確認。ふむふむ、ゴミの種類によってポイントが違うのか~。ただゴミを拾えばいいというわけではなく、勝つためには頭も使わなきゃいけないのね、これは面白そう。
ということで、作戦タイム。各チーム、まずは念入りにゴミの分別種類を確認。そして、制限時間の中で、何を優先して拾うか、どこに行くかなど相談していました。
もうひとつ面白いと思ったのは、あったまる比治山の特別ルールで、落ち葉もポイントになるということ。拾ってきた落ち葉で焼き芋が焼けるなんて、最高ですね…!

作戦タイムも終わり、いよいよスポGOMI、スタート。

「ゴミ拾いはぁ~~~???」

「スポーツだぁーーー!!!」

みんなで大きく、この定番の掛け声で元気に出発!
みんな、いってらっしゃーい。

自分たちに合わせて、作戦いろいろ。ゴミもいろいろ。

さてさて、スポGOMIってどんな感じなのかしらんと、現場に密着しました。

比治山特別ルール「落ち葉」は土嚢袋2袋だけ許されています。広場では子どもたちが落ち葉を効率的に集める方法を試行錯誤していました。トングを使ったり、足を使ったり…。1枚1枚は軽くても、たくさん詰めると重たそう!土嚢袋いっぱいに集めた落ち葉をがんばって運ぶ姿が印象的でした。
しかし広場には、落ち葉以外のゴミは見当たりません。「意外とないなぁ」という声がチラホラ。
広場では着々とたき火の準備が進んでいて、たき火の近くにいるとあったかいから離れたくないなぁと思いつつ、他のチームの様子が気になり、ちょっと足を伸ばしてみることに。

駐車場のほうに歩いていくと、男の子が、ビンやカン、鉢植え?ん?何これ?色んなもの捨てちゃうんだなぁと感心してしまうほど…とにかくたくさんのゴミの分別をしていました。
話を聞くと、
「父さん母さんが奥で拾ってくるのを待って、オレが分けよるんよ!で、最後の5分で落ち葉を集める作戦!!!」
と教えてくれました。そしてまたたくさんのゴミを抱えて戻ってきたお父さんと一緒にゴミの分別をしていましたが、よくわからないゴミもあったりして、分別もなかなか難しそうでした。
近くにいた小さい子どもたちとお母さんのチームは、「私たちは奥まで入れないから、ここで落ち葉を拾ってます」とのこと。駐車場の奥には広場とは比べ物にならないほど落ち葉がこんもりあったので、袋はすぐにいっぱいになりそうです。
他のチームからは、「見てみて!大物ゲット!!!!これで優勝じゃ~!」とうれしそうな小学生の声が。
自分たちのレベルに合わせて拾うものや場所を選べるから、だれでも参加しやすくていいなと思いました。

残り20分。みんなまだまだがんばっています。

山に入ってガサガサしているスポGOMI集団に驚いたカラスがカーカーと頭上を飛んでいったので、それを目で追い空を見上げたら、フクロウ?ミミズク?がバサッバサッと私に向かって飛んできたので、わービックリ!
あとでひろしま環境サポーターの方に聞くと、ミミズクかなぁ?とのこと。比治山公園でミミズクが見られたのは本当に珍しいことだそうで、「うらやましいな!きっといいことあるよ!」と言ってもらえて、とても嬉しくなりました。

残り10分。

「ボチボチ戻るかー」という声を聞いて広場に戻ると、終了の受付を済ませたチームから計量が始まっていました。
集まったゴミを見ると、カセットボンベ、ビニール傘、ペットボトル、ビン、カン、雑誌、落ち葉に小枝、大きな枝も…かなりバラエティーに富んでいます。
分別した袋ごとに計量して、計量が終わった袋は一か所に集め、あとは結果を待ちます。

結果発表までは、あたたかいたき火を囲んでのんびり。レジャーシートを広げてくつろぐ家族も。
出店で食べ物をピックアップして食べたり、マシュマロを焼いて食べたり、思い思いに過ごして待ちます。
みんな、なんだかすがすがしい顔!そう、それはまさにスポーツの後の爽やかな笑顔でした。
12時頃には青空が広がって、ぽかぽか陽気になってきました。
気持ちいいなぁ~!

こどもだって、おとなだって、ドキドキ結果発表

おしゃべりも盛り上がってきた頃、結果発表です。
今回は、参加者多数ということで特別賞が設けられたそうです。「今日は何日?」「12月7日~!」「ということで~、第7位!!!」
第7位なんて初めて聞いた、おもしろい!たぶん会場にいるみんなが思ったことでしょう。そして、ドキドキしながら自分の名前が呼ばれるのを待ったことでしょう。

「第7位は~グリーン!!!!」驚き喜んでいるチームグリーンにさっそく前に出てきてもらって、表彰と商品授与。
感想を聞くと、男の子たち全員が「楽しかったです!!」とのこと(笑)
楽しいのが何よりです(笑)

ここからは、上位の発表です。

第3位 チームドラゴン 14.8kg(1527ポイント)

「道路のまわりにゴミが落ちているんだなと気付かされました。」「くさくて大変でした。」「うれしいです!」と感想を話していたのは、スポGOMI中に声をかけたチームワークバッチリの親子でした。
やはりチームワークの良さが入賞につながったのでしょうか。

第2位 チームハッピー 12.75kg(1551ポイント)

「大物ゲット!優勝じゃ!」と叫んでいた少年たちでした。「いえーーーーい!!!」「いぇーーーーい!!!」「いぇーーーーい!!!」とっても元気でニコニコ楽しそうな子どもたち!このチームの入賞の鍵は元気かな!
「(賞品が)重たいです…!」という感想がありましたが、たしかに、お菓子や文具など、賞品がとっても豪華でした…!

第1位 「桜を見る会」 16.63kg(1721ポイント)

飛び跳ねながら登場したのは大人のチーム。こちらも元気いっぱいです!
「最初はこんなにゴミがあるとは思わなかったけれど、探してみたらけっこうある!!!!」「12月なのに汗をかきました!」
ヒーローインタビューのあとでこっそり秘訣を聞くと、水を含んだ雑誌を拾ったことが、ポイントにつながったそうで…見えにくいところに隠して投げてあるので、茂の下の方をよくよく探すことだそう。

全力でがんばり、全力で楽しむ

「大人が優勝してしまってごめんなさい」とおっしゃってましたが、私はいいと思います!!!大人が頑張る姿、全力で楽しむ姿を子どもたちに見せるのは大切なこと!ですよね!!
わたしも、自分の子どもたちには、そういった大人の姿をどんどん見せて、何事も一生懸命に楽しめる人になってほしいなぁと思います。

そして、スポGOMIに参加するなどして自分でゴミを拾った経験がある子どもは、ゴミをポイ捨てするような大人には絶対にならないですよね。
今度は私もぜひ子どもと一緒にスポGOMIに参加したいなぁ!と思いました。

たき火DayCamp編へ つづく。 comming soon…

text :うちとみ みお
photo : 香川 賢志

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