こけだまに田植えをしてお米を育てる「こけ田んぼ」。今年も浅川小学校で出張授業をさせていただきました!2年生の生活科の授業に取り入れていただくようになって、今年で4年目になります。
3年目の様子はこちら https://satomachi.jp/202006asakawasho/
今年からの新たな取り組みは、事前に授業の中で、こけだまに田植えをする準備として、種もみを発芽させ、苗を育ててもらっていました。その分、苗にも愛着が湧いてくれたようです。
授業が始まる前までは、ここで田植えって、どういうことをするのだろう?土を触るのは嫌だなぁ~!泥んこあそびできるの…楽しみ!子どもたちは、それぞれにいろいろな思いがあったと思います。もしかすると、完成してもまだ、土になじめないお友だちもいたかもしれません。
でも、自分で作ったこけだまにイネを植え、こけを張ってお目目を付けてオリジナルのこけだまと一緒に過ごしていたら、だんだんと愛着がわいてきて、育てることが楽しくなってきたらいいなぁ、と思っています。
ひと粒の種もみからどれくらいのお米ができるの?
「この苗が生長して普通の田んぼで育てたとき、秋になったらどれくらいの稲穂を実らせるでしょう?」
子どもたちは元気に「10~! 60個くらい?!・・・」
「いやいや、700粒ほどの稲穂が実るんだよ~!田植えをするときはたいてい3本一緒に植えるから、一束になっているところから2000粒ほどのお米が収穫できるの。それっておむすび1個分の量だから、種もみ3粒でおむすびが1個作れるほどの稲穂が実るってことだね。」
子どもたちの表情はびっくり!!
班ごとに協力し合って作る「こけ田んぼ」
でも、たいてい班の中に一人くらい上手に泥だんごを作る子がいるんですね!このお団子すごくいいね!って声をかけると、嬉しそうな表情をしながら、困っているお友だちに積極的にコツを教えグループごとに一生懸命とりかかってくれるんです。
苗は、班ごとにシャーレで育ててくれていました。苗は自然のものだから、その生長もさまざまです。班によっては少しお水が足りなくて元気がない苗だったり、置き場所も影響したのかな?青々ときれいな緑の苗の班もあれば、少し色が薄い色の班もありました。
どんな苗を植えるとよいかを説明すると、ここでも班を超えてうまく育った班の子どもたちはうまくいかなかった班のお友だちに気持ちよく分けていました!
「こけ田んぼ」に表情をつけて、実りの秋まで生長を見とどけよう!
イネは、動物たちと違って、「おなかがすいた」とか「おなかが痛い」などと鳴き声を上げて自分から教えてくれません。
だから、毎日お水を交換するときにイネの様子を観察して生長の変化を見てあげてくださいね!とお伝えしました。
虫に葉っぱを食べられたりしていないかな?稲の葉の色はどうかな?緑色だったら大丈夫!少し黄色みがかってきたら栄養が足りないから、少し肥料をあげてもらえたらと思います。
「こけ田んぼ」で収穫できるお米の量は、田んぼで育ったイネのようにはいかないけれども、100人ものこけ田んぼから収穫できるお米がどれくらいの量になるのかを想像すると、わくわくしてきます。
日々のお世話をするとき「今、こけ田んぼのイネは何をしてほしいのかなぁー」という気持ちをもってもらえたらいいな、と思っています。
稲作を通して、自分たちが普段口にしているお米がどうやって作られているのか、そこにはいろいろな苦労があることにもきっと気づくことでしょう。植物とともに過ごすことで、思いやりの気持ちもこれまで以上に育まれ共に成長していってほしい!そんな思いで今回も「こけ田んぼ」づくりをしてきました!
@八王子市立浅川小学校 SATOMACHIコーディネータ 瓜生
COMMENTS
コメントはまだありません。