二十四節気の「寒露」を迎えた10月8日。
朝晩の気温がすでに一桁になることもある、広島県北・安芸高田市の古民家。
今シーズン初めて薪ストーブに火を入れた。
私は街と田舎の二拠点で暮らしているが、”まち”(街)での暮らし以上に、”さと”(田舎)では火と暮らしが密接に関わっている。
おくどさんでの料理の煮炊きはもちろんのこと、五右衛門風呂を沸かすのも、囲炉裏や炬燵で暖を取るのにも、火を焚く。
私も幼少の頃、祖父に火の起こし方を教わり、五右衛門風呂の当番が来るのを心待ちにしたものだ。
火を焚くには、木が必要になる。
昔は「里山」といって、人が暮らす”里”と動物たちが暮らす”山”の境界線となるように、山の木を切ったり草を刈ったりして整備していた。
毎日火を焚くためには、大量の木が必要。
だから各々の山はいつも手入れされていて、動物が里に降りて来ることもなかった。
今は、”さと”から”まち”に引っ越してしまったり、ライフスタイルが変化したりすることによって、暮らしから火が遠のいている。
しかし、私たちの遺伝子には「火を愛す」ことが組み込まれている。
薪ストーブの火のゆらぎを眺めているときに確信する。
3歳の息子もずっと火を見つめて、「かるしぱー」と言っている。
※カルシファー:ハウルの動く城に出てくる火の悪魔
街にも、ほんの少し火のある暮らしを。
今年も12月2日(土)・3日(日)の日程で開催される、あっ”たまる”比治山。街のど真ん中で焚き火を囲みながら、美味しい物やワークショップで楽しみましょう!
https://satomachi.jp/category/hijiyama-park/attamaru-hijiyama/
(SATOMACHIコーディネーター・沖田政幸)
“SATOMACHI note”
SATOMACHIの活動を共にするメンバーが、どんなことを考え、企画、行動したり、どんなものに共感したりして過ごしているかを書き留めたnote。イベントやプロダクトのアウトプットには出てこないその思考と試行のプロセスを、自分たちでも客観化し、つぎのナニカにつなげていく鏡のようなnote。
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